ものづくりストーリー

ハンドプリーツができるまで

どうして薬剤加工なしでプリーツができるのか

オーガニックコットンを無染色で。素材本来の健やかさを活かしながら、日本で培われてきた職人技によって仕立てるプリスティンの製品。今回は【薬剤加工をせず】プリーツを仕上げるをご紹介します。

ハンドプリーツシリーズとは

涼しい着心地と機能性を兼ね備えたデザイン。

初夏の光を浴びれば、細かなシボが生地に陰影を作るハンドプリーツシリーズ。

このシボが肌との隙間を作り、風が通り抜ける涼しい着心地が楽しめます。

プリスティンの信念の中で、プリーツデザインを施すには。

プリスティンでは、児童労働のない畑で農薬を使わず手塩にかけて育てられたインドのオーガニックコットンを使っています。

だからこそ、ものづくりの過程でも薬剤を使わず、素材本来の健やかさをそのまま製品にしたいと考えています。


一般的なプリーツ製品では、樹脂や薬剤による「形状記憶加工」が使われているため、プリーツデザインを実現するためには素材選び、織り、縫製すべての工夫が必要でした。

そうだ、リネンの特徴を活かそう!

そこで、さらりとした肌触りの「コットンリネン平織り」生地を使用して、リネンの生折れする特性を生かし、手作業でプリーツをつけるアイデアを思いつき、サンプルを作りました。


それを製品として実現してくださったのが、新潟県糸魚川市で創業以来50年以上もの間、ファッション業界のトレンドとともに技術の追求をし続けてきた、美装いがらしさん。そのクオリティの高さで、プリスティンを支え続けてくださっています。

1枚ずつ、手でシワを作ります。

細かく1本ずつ、生地をたぐり寄せます。

ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツをする様子

製品は「縫製」と「製品洗い」の工程を終えたあと、完全に乾き切る前にまた縫い場に戻ってきて「ハンドプリーツ」をかけていきます。乾きすぎた箇所には水をスプレーながら、手作業で細かくシボをつけていきます。

ボタンのある製品は、ハンドプリーツによってボタンホールが開かないように外した状態でかけていきます。

シワを作ったら、ぎゅぎゅっとねじる!

ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツされた製品

シボをつけたら、ねじってねじって、最後はころんとボールのように丸めて、このまま外側が乾かします。

ハンガーにかけて乾かす

ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツをする様子
ハンドプリーツされた製品

丸めた状態で外側が乾いたら、一度広げてハンガーにかけ、形を整えてからしっかり乾かします。
乾いたあとは最終検品。縫製(糸調子や縫い跡の残り)、生地の不良、プリントの位置など、細かな点まで一つひとつ確認します。検品後はボタンをつけ、もう一度丸めて納品形態に仕上げます。


1枚ずつこの工程を行うため、大変な手間がかかりますが、取材にご協力くださったスタッフの方から「この作業は4月ごろに行ったため、この春新しく入社した新人さんが行ってくれました。みなさん工程の多い製品だからこそ、育てるような気持ちで作業していましたよ。」と聞いてほっこりとしました。

永久プリーツではないので洗濯すると元に戻りますが、また同じ様に絞って乾かすと同じ表情になります。もちろんプリーツを解いたり、部分的にプリーツを施すなど、自由自在に絞りを作って様々なシルエットをお楽しむこともできます!


くるりと丸めた状態で持ち運べるため、旅行先での着替えにも最適です。

美しく機能的なハンドプリーツをお楽しみください

プリスティンのものづくりの信念と素材に向き合い、そして工場のみなさまの協力があって実現したデザインです。


「薬剤を使わない」という制約が、むしろ“今までになかった手法”と“創造性”を引き出すことができました。


汗ばむ時期も、肌離れの良いハンドプリーツシリーズを着て、気持ちよくお過ごしください。

新潟県糸魚川市・美装いがらしさんのものづくり

\    こちらでもご紹介しています。    /

滋賀県高島市・マスダさんのものづくり

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