インドの女の子たちの学びと未来へ 「Happy India Cotton Project」始まりました
2026年、アバンティはインドのMV Foundationとともに、新たな取り組み「Happy India Cotton Project」をスタートしました。
プロジェクトに参加するのは、綿花栽培に関わる農家の家庭の多い地域で育ち、高等教育へ進みたいという意志を持つ15人の女の子たちです。
一人ひとりに、これから学びたいことや、将来なりたい自分、就きたい仕事について聞かせてもらうことから、このプロジェクトは始まります。
彼女たち自身が思い描く未来を起点に、高等教育にかかる費用を4年間、学ぶ分野によっては6年間にわたってPRISTINEがサポートするプロジェクト。
このプロジェクトは、どのようにして生まれたのか。
その始まりには、プリスティンが長年向き合ってきたインドのコットンと、2026年3月、現地で出会った子どもたちの姿がありました。
プリスティンと、インドのコットン
もともと、プリスティンが使っていた原綿はアメリカ・テキサス州のものがほとんどでした。
その一方で私たちは、2008年、認定NPO法人ACEを通じて、インドの一般綿の栽培や綿花の種子生産の現場で、子どもたちが労働に従事し、学校へ通えないという問題があることを知りました。
まさか、綿の現場でそんなことが行われているとは…と衝撃を受け、2010年からは、ACEを通じて「ピース・インド プロジェクト」への支援を開始。
2024年にその活動の終了報告を受けたあとも、今もなお一般的なコットンの産地で従事する子どもたちを直接救うことはできないか、と思い続けてきました。
ここでお伝えしている児童労働は、プリスティンが原料として使用しているオーガニックコットンの畑で起きていることではありません。
プリスティンでは、生産背景をたどることのできるオーガニックコットンを選び、つくる人にも、身に纏う人にも、地球にも、できる限り気持ちのよいものづくりを続けています。
それでも、同じコットンを扱い、インドの土地と人々に支えられてきた私たちにとって、一般綿を取り巻く問題も、決して無関係なものではありませんでした。
その思いを胸に、2026年3月、プリスティンのものづくりの原点であるインドを訪れました。
ものづくりの原点をたどって
コットンが育つ畑、収穫した綿花から種を取り除くジンニング工場、細い糸を紡ぐ紡績工場。
そして、さまざまな事情から学校へ通うことができていない子どもたちが、子どもらしく遊び学び暮らす、MV Foundationの施設を訪ねました。
コットンが一枚の服になるまでをたどる旅は、その土地で暮らす人々と、未来を見つめる子どもたちに出会う旅でもありました。
インドから帰って4か月が経った今も、あの土地の空気をはっきりと覚えています。
見るもの、聞くもの、食べるもの、そのすべてが刺激的でした。日本とはまったく異なる文化がいくつも交わり、写真にも言葉にも、とても収まりきらないほど、インドは大きな国でした。
スパイスで胃がちりちりしたことまで、今も鮮明に思い出します。
インドで出会った、目の輝き
インドで出会った人々を思い浮かべると、真っ先に浮かんでくるのは、その目の輝きです。
子どもたちはもちろん、そこで出会った大人たちも、まっすぐにこちらを見つめる目が、生き生きと輝いていました。写真を撮りながら、こんなにも目の輝いている人たちに出会ったのは、初めてかもしれないと思いました。
カメラを向けると、興味津々で集まってくる子どもたち。
「一人で撮って」とポーズを決める子もいれば、友達と一緒に写りたいと声をかけてくる子もいます。撮った写真をみんなでのぞき込み、次は私も、と賑やかに手を挙げます。
片言の英語とジェスチャーで言葉を交わし、子どもたちの元気な声を聞いていると、私は本当に幸せでした。この場所に来られたこと、子どもたちと笑い合えていることが、ただ嬉しくて仕方がありませんでした。
けれど、目の前にいる一人ひとりが、どのような日々を過ごし、どのような思いでここへたどり着いたのかを考え始めると、その明るく賑やかな光景が、少しずつ夢の中の出来事のようにも思えてきました。
幸せなのに、胸の奥が揺さぶられる。
子どもたちの声を聞きながら、ここは現実なのか、私は夢を見ているのか、頭がくらくらするような感覚になったことを覚えています。
一人ひとりが思い描く、これから
MV Foundationのベンカットさんと肩を組んで写る、一人の女の子がいます。
彼女は母親がいない家庭で、家事と弟の世話を一人で担い、学校へ通うことができずにいました。
けれど、写真の中の彼女を見ていると、その背景だけで彼女を語ることはできないと感じます。
友達と過ごすときの伸びやかな笑顔。
自分の人生を見つめる、まっすぐなまなざし。
これから学びたいことや、なりたい自分を思い描く力。
私の目の前にいたのは、自分の意志を持ち、自分の足でこれからを歩こうとしている、一人の女の子でした。
子どもに関わる仕事がしたい。かつてそう思っていた私にとって、プリスティンの仕事を続ける先に、このような出会いが待っているとは想像していませんでした。
誰かの未来に関わることは、決して容易なことではありません。こちらの思いだけでできることでもないと思います。
それでも、彼女たちが自ら「学びたい」と願い、進みたい道を選ぶとき、その歩みを少しでも後押しできたなら、これほど嬉しいことはありません。
「Happy India Cotton Project」では、一人ひとりの夢を聞かせてもらい、その思いを出発点に、これからの学びをともに見守っていきます。
どのような仕事に就きたいのか。
そのために、何を学びたいのか。
彼女たちの目に映る未来が、その先へと続いていくことを願っています。
一枚の心地よさを、その先へ
大きな活動を続けている人の話を聞くと、すごいなと思うと同時に「それに比べて、自分は何もできていない」と感じてしまうことがあります。
私自身、世界を舞台に活躍する方の話を聞きながら、「私なんかちっぽけだ」「そんなに大きなことはできない」と思ったことが、何度もありました。
けれど、誰もが大きなことを始めなければ、未来に関われないわけではないのだと思います。
毎日を気持ちよく過ごすために、自分が身に纏うものを選ぶこと。
その一枚が、つくる人にも、生きものにも、地球にも、気持ちのよいものであることを願うこと。
ものづくりの背景を知り、選んだものを大切に使い続けること。
そんな日々の選択も、未来へつながる力になります。
「Happy India Cotton Project」の活動は、皆さまがプリスティンを選んでくださったことで生まれる利益の一部によって支えられています。
つまり、このプロジェクトは、私たちだけで進めているものではありません。
自分の肌に心地よい一枚を選び、気持ちよく纏う。
その選択が、つくる人や土地をめぐり、学びたいと願うインドの女の子たちの歩みへとつながっています。
少し遠い国の出来事に思えるかもしれません。
それでも、今日袖を通した一枚と、彼女たちが思い描く未来は、確かにつながっています。
大きなことを始めなくても、誰かと比べなくても、私たちは日々の選択を通して未来に関わることができる。インドから帰った今、私自身も、そんなふうに感じています。
プリスティンを選んでくださる皆さまと一緒に育てていく、「Happy India Cotton Project」
これから、15人の女の子たちが思い描く夢や、その学びの歩みも、継続してお伝えしていきます。
一枚のコットンから始まるつながりを、どうぞ一緒に見守ってください。









