ものづくりストーリー

チューブテレコができるまで

この生地で作った製品を、使い続けた先まで想いを馳せる。

プリスティンの定番商品に使用している「チューブテレコ」の生地ができるまでを取材しました。すべてのものには生まれてきたストーリーがあります。みなさまの手元に届くまでに辿ってきたものづくりの様子を、少し覗いてみませんか。

チューブテレコとは

優しくなめらかに包み込まれる着心地が大人気の、プリスティン定番生地です。

奈良県葛城市へ

訪れたのは、カットソーやニットの産地としても有名な奈良県葛城市にあるアラキニットさん。1973年創業、ご兄弟で工場を営むチューブ編みを得意とするニッターさんです。

「カップ付きテレコキャミソール」で使用するチューブテレコ生地の他にも、「 シルクコットンチューブ腹巻 」「 薄手チューブ腹巻 」や、「 セーターインシリーズ 」のチューブフライス生地など、プリスティンの定番人気アイテムの生地を多く手がけています。

編み立ての様子を見に行きましょう

チューブテレコは生地を回転させながら編む、チューブ編みの機械で作られます。生地の工場というとガシャンガシャンと、騒々しい機械音のイメージですが、アラキニットさんはなんだか静か。機械の回転速度を落としてゆっくりと回転しながら、少しずつ生地を編み進めているためです。

プリスティンのチューブテレコは、ここが違う。

アラキさんは、製品を使い続ければ「風合い」や「耐久性」が落ちないことに気づくはず。そう誇らしげに語ってくださいました。
柔らかく包み込まれる気持ちよさはもちろん、軽くて締め付けのない着心地。確かに使うほどに風合いが増していきます。その秘密を教えてくださいました。

ゆっくり少しずつ、時間を掛けて編み立てる。

アラキさんのチューブ編みは、機械の回転速度を落としてゆっくり少しずつ生地を編み進めて行きます。
そのぶん時間はかかりますが、生地に柔らかな風合いを持たせることができるのです。

気持ち良さの秘密は、糸をリラックスさせること。

編み立てる際には糸にテンション(引っ張られる力・負荷)がかからないように扱い、糸をリラックスさせながら編むことで、製品になったときの耐久性に繋がります。
また、最新の機械はチューブの中を糸が通る作りのものが多いのですが、あえて糸が外に出た状態の古い機械を使うことで摩擦が減り、静電気や糸切れを防げます。


また、この木造の建物も生地の良さにつながっているそうで、湿気を吸い、一年中湿度をコントロールしてくれるおかげで、コンクリートの建物よりも外気との気温差が少ないため、季節による生地の出来上がりの差も少ないそうです。

使い続けた先まで考え抜かれた、生地の設計。

編み機の針を打つタイミングを調節して、一般的なテレコとは異なる生地の設計になっています。編み地のかたちが丸ではなくひし形に近い編み目になり、同糸同組織で編んだ生地よりも伸縮性が良く仕上がるのです。

製品に宿る、ニットへの情熱。

荒木さんは日頃から、ニッターさん同士や同業者との交流を積極的に行い技術を磨きあう事で、産地や繊維産業を盛り上げています。
気持ちが良い、耐久性の良い生地を作り続けるためには、技術を惜しまず情熱を注いでくださる職人のみなさんの存在が欠かせません。


長く愛される製品の背景には、”私たちが毎日使う姿”までを考えてものづくりをしてくださっている職人さんたちの思いがあります。

柔らかく優しく包み込まれる着心地を、ぜひ確かめてみてください。使い続けるほどに製品の良さに驚いていただけるはずです。

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