フラワーメッシュやパイルの生地ができるまで

創業1977年。古い機械でしか生み出せない味がある
プリスティンでファンの方も多い「フラワーメッシュ」「パイル」「ベロア」といった生地ができるまでを取材しました。
すべてのものには生まれてきたストーリーがあります。
みなさまの手元に届くまでに辿ってきたものづくりの様子を、少し覗いてみませんか。
図子田テキスタイルさんで作られている生地
レディースウェアから寝具にアンダーウェア、
ベビーにもジェンツにもさまざまなアイテムの生地を作ってくださっています。

群馬県桐生市へ
明治末期に図子田織物工場として創業した歴史のある工場さんです。
桐生市は、「桐生織」で知られる古い産地で、繊維産業を中心に製造業が栄えた地域です。

編み立ての様子を見に行きましょう
パイル生地は、土台となる地組織とパイル組織に分かれています。
そのため、他の生地に比べて機械にかける糸本数が多く必要です。
編み機をぐるっと囲むように配置された糸コーンは、なんと104本!
ゆっくり少しずつ、時間を掛けて編み立てる。
機械の部品や修理等、メンテナンスをしっかりと行えば、何十年と活躍する機械。
国内全体の繊維産業が衰退していくと同時に部品のメンテナンスを行う会社も減少している中で、機械のメンテナンスを、大切に大切に行なっているそうです。

1時間半でおよそ30m(1反)の生地が編まれます。
生産性を上げたり、いくつもの生産工程をとおるために通常使用する様々な薬剤を使用しないため、取り扱いに気をつかいます。

糸毛羽をきれいにすることも大切な仕事。
手間がかかる作業のひとつが、糸毛羽(ケバ)を綺麗にすること。
化学繊維等を使用する場合は、糸に油を塗布して滑りをよくするのが一般的ですが、オーガニックコットンは、代わりに蜜蝋を使用します。
既に蜜蝋が塗布してある糸でも、場合によっては付け直す作業をしているそうです。
機械が動いている間、中央上にあるプロペラが回り、毛羽が編み物に入り込まないようにしています。

天然繊維はまるで生き物。
コットンの出来や、湿度や気温によって編み上がりが微妙に違ってくるため、その度に機械を微調整しながら良いものを作り上げます。
苦労の多いなかでも「喜ばれるものをつくりたい」と図子田社長はまっすぐ伝えてくださいました。

「あの生地も!」「この生地私好きなのよね」とみなさんのお声が聞こえてくるような気がします。大きな機械でゆっくりゆっくりと作られた生地から生まれる気持ちのよいアイテムをぜひ身にまとってください。